3月31日に、選択的夫婦別姓と同性婚・パートナーシップ制度を推進する団体らの共同で、イベントを開催しました。
この企画の発端は、選択的夫婦別姓を推進するため、全国各地で陳情アクションを行う活動の事務局をしている井田さんと「同性婚・パートナーシップ制度を推進しているLGBTQ関係者の人たちと一緒にイベントがやれると良いね」という話をしたことから生まれました。
現在、各地の行政で同性パートナーシップ制度を導入する動きが起きています。同性パートナーシップ制度を導入することで、同性のカップルを婚姻関係があるものと認め、証明書を発行するというものです。パートナーシップを認めるために、公正証書などを作成することで、財産管理や死後の財産の行方を明確にするのですが、ようはこれは異性間のカップルにおける事実婚と同じなんです。
異性間の事実婚も、婚姻関係を出さないため、夫婦としての証明書が難しく、千葉などの一部の地域は、同性パートナーシップだけでなく、異性間のカップルにもパートナーシップ制度を設けているところあるくらいです。
両者に共通するのは、結局のところ、婚姻制度と同じ法的な保障や効力を持っていないので、異性間であれば生まれた子供の親権をどうするかや、パートナーに対する配偶者控除などの配偶者優遇がなかったり、税や財産の問題にぶちあたってしまうという問題です。
婚姻制度と同じ法的な効力はないので、パートナーが産んだ子供の親権者になれない、パートナーを扶養に入れることができない、相続権が無い、といった問題は解決できない。また、制度がある自治体に住んでいる人は使えても、それ以外の人が使えないという点で格差が生じています。
そうした差別や格差をなくし、誰もが幸せで自らが望んだあり方が選択できる自由で平等な社会となるため、選択的夫婦別姓と同性婚・パートナーシップ制度を推進する人たちとの合同イベント、「誰もがHappyになれる「家族のかたち」を考えよう」が実現しました。
企画全般のコーディネートや企画運営メンバーとして私も入り、どういうイベントにするかをメンバーらで議論しました。中でも、それぞれの当事者からのリレートークでは、個人、夫婦、パートナーそれぞれでの考え方の多様さや直面している課題が様々で、けれども、みんな一様に言うのは、自分たちだけでなく、誰もが苦労なく、幸せでいられることを望む姿でした。
後半のグループワークでは、参加した人それぞれが、自身が当事者であったり家族や知人の困りごとなど、様々な立場や考えのもとに、自らの考えや意思を示しながら対話が広がる様子が印象的でした。当日の総合司会、ファシリテーターとしても、活発な意見を引き出すことができ、企画者冥利に尽きるイベントとなりました。
イベントでもそれぞれの人達が語っていましたが、選択的夫婦別姓も同性婚も根底は同じ。すべての人がその人らしく生きられる社会にするために。家族のあり方、結婚のあり方を見つめ直す時代にきています。
引き続き、こうしたイベントや企画、キャンペーンを打ちながら、日本において、選択的夫婦別姓が認められる社会、同性婚が認められる社会になるよう、活動していきたいと思います。